12と18の最小公倍数を求めるときに,左のように書いて求める方法があります。
まず,2でわります。すると,6と9になります。
次に、2でわれないので,3でわります。すると,2と3になります。
これ以上われないので,まわりの数を全部かけます。
2×3×2×3=36 答え 36
すだれのような形をしていることから「すだれ算」といいます。
やり方を知っていても,理由を答えられる子は,ほとんどいません。これは,中学校で学習する素因数分解に直結する内容だからです。素因数分解とは,自然数を素数の積で表すことです。素数は,今回の学習指導要領で,小学校から中学校へ移ることになり,ますます,疎遠になっています。
なぜすだれ算で最小公倍数が求められるのでしょうか。
まず,12を素因数分解してみましょう。
すると,12=2×2×3であることが分かります。
次に,18を素因数分解してみましょう。
すると,18=2×3×3であることが分かります。
最小公倍数は, 12×□= 18×△ になる最小の数のことだから,
両者を並べると,次のようになります。
最小公倍数は,最小の数なのだから,共通する数に着目してみると,
すだれ算は,共通する素数を見付けて,素因数分解を行った計算方法です。
小学生では,5年生で発展コースのみ,理由を教え,両方に共通したわる数を見付けてわり進むという方法で教えればよいと思います。 必ずしもやる必要はありませんが,子供たちは、「簡単にできる!」と言って,喜んでやります。
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