第3学年では,二等辺三角形と正三角形について知ることになります。二つの辺の長さが等しい三角形を二等辺三角形といい,三つの辺の長さが等しい三角形を正三角形といいます。
二等辺三角形と正三角形の意味を理解するために,教科書では,上の写真のように,あらかじめ3つの仲間に分けた三角形を提示して,「辺の長さに目を付けて,3つの仲間に分けました。どのような仲間に分けたのでしょうか。」という問題にしています。
しかし,「辺の長さに目を付けて」という観点を初めから与えるのではなく,子供たち自身が見付けて仲間分けができるようになって欲しいものです。
ところが,子供たちにいろいろな三角形を提示して仲間分けをする活動にすると,直角があるかないかなどいろいろな観点で分けてしまい,本来のねらいに合った活動ができなくなります。
そこで,初めに,下のようなプリントを配布し,「円の周りの点や中心を直線で結んで,いろいろな三角形をかいてみよう。」と投げかけました。
子供たちは,自由にいろいろな三角形をかきました。
次に,「今から黒板に三角形を貼ります。みなさんがかいた三角形がありますか。」と言って,上の写真にある8つの三角形を貼っていきます。
そして,「これからくじ引きをしましょう。ここにある三角形の裏には,『大当たり』『当たり』『はずれ』が書いてあるのです。」「やりたい人?!」と言えば,盛り上がります。
引いた子には,その理由を尋ねます。初めは,何となくだったのが,だんだん分かってきます。教師は,上の写真のように整理して張り直していきます。
終わりの方には,全員に尋ねます。「これは,大当たりですか?」「いいえ,はずれです。」「では,大当たりはどんな三角形で,当たりはどんな三角形でしょうか。言葉でノートに書きましょう。」と問題を提示しました。
代表の子供たちがホワイトボードに考えを書きました。1枚ずつ提示して,違いに気付くようにしました。二等辺三角形と正三角形の関係についても気付いた子供がいました。
しかし,表現は微妙に違うので,日本全国でも使えるように教科書ではどう書かれているかを確認してまとめとしました。
二つの辺の長さが等しい三角形を二等辺三角形といい,三つの辺の長さが等しい三角形を正三角形といいます。