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執筆者の写真kazu

「どうしてそんなことするの!」ではなく、「どうしたの?」


 「どうしてそんなことするの。」という言葉は、一見、質問をしているように見えます。

「どうして遅刻をしたのですか?」

「ねぼうしてしまいました。」

というように、冷静に質問をしていけば、穏やかな答えが返ってきます。

 ところが、大人が子供に「どうして‥‥」と投げかける場合は、質問ではなく、威圧的な責め言葉になることがあります。


「どうして忘れたの!」

「どうして皿を割ったの!」

「どうして友達を押したの!」

これらの言葉は、質問の形はとっていますが、どれもが叱責の言葉なのです。子供はわざと忘れたわけではありません。わざと皿を割ったわけではありません。友達に単に当たっただけかもしれません。そんな子供がこのような言葉をかけられたらどんな気持ちになるでしょうか。子供も困っているわけですから、「どうして!」と言われても返答できないのです。

 しかし、すごい形相の先生を見て、子供は何か答えなくてはいけないと咄嗟に考えます。

そして、子供はこう言います。

「ぼくだけじゃないよ。」

「Aさんが押してきたからだよ。」

次に、先生がこう言ったら、解決が遠くなります。

「他人のせいにしないで!」


 それでは、「どうしてそんなことするの。」ではなく、どう言えばよいのでしょうか。それが、「どうしたの?」です。子供には、モノを忘れた原因や皿を割ってしまった状態や子供を押した背景に気付かせなくてはいけないのです。


「どうしたの?」

「夜に用意しなかったから‥‥」

「手がすべってしまって‥‥」

「よそ見をしていたから‥‥」

このように、子供自身が自分の不注意な点に気付くようになればよいと考えます。

また、教師が分からなかった真相を話すこともあります。

「Aさんが急に後ろに下がってきたので‥‥」

このように、子供を理解することもできます。

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