向かって左手に「ザ・プリンスパークタワー東京」、右手に東京タワーが見えるこの門が旧台徳院霊廟惣門です。国の重要文化財になっています。ザ・プリンスパークタワー東京の一つの入口にもなってます。
この門は、かつて徳川秀忠(台徳院)の霊廟の入口でした。この門から入って、階段を上ると、霊廟がありました。現在は、プリンス芝公園です。
水盤社、透塀、本殿、拝殿、宝塔など霊廟のほとんどは、戦災で焼失しましたが、惣門(そうもん)、勅額門(ちょくがくもん)、丁子門(ちょうじもん)、御成門(おなりもん)の4つだけは戦火を免れました。
当時の建物の位置は、江戸図屏風(国立歴史民族博物館ホームページに掲載)に正確に描かれているのでよく分かります。よろしかったらご覧ください。五重塔も描かれています。
現在は、4つの門のうちここで見られるのは惣門だけです。あとの3つは、狭山山不動寺(さやまさんふどうじ)に保存されています。
狭山山不動寺は、西武球場前駅から徒歩5分のところにあります。
入口に勅額門がありました。勅額というのは天皇直筆の寺や社の表札のことです。「台徳院」と書かれています。台徳院霊廟では、惣門の次にこの勅額門がありました。
家光が建てた門で、国の重要文化財となっています。
細かな彫刻がたくさん施されています。
裏にもびっしりとあります。
芝の惣門には彫刻がありませんが、こちらにはあります。霊廟の中に入るほど壮麗になるように造られていたそうです。
丁子門(ちょうじもん)は、台徳院霊廟から崇源院霊牌所への通用門でした。崇源院(すうげんいん)は、秀忠の正室で、お江のことです。
家光が建てた門で、国の重要文化財となっています。丁子は、香りのよい花です。
台徳院の墓の手前にあった門が御成門です。飛天の彫刻や絵画がたくさん描かれています。朝鮮渡来の天人門といわれています。
天井には、珍しい丸い鏡天井があります。家光が建てた門で、国の重要文化財となっています。
現在の増上寺の南東には、増上寺旧方丈門があります。これは黒の漆で塗られていたため黒門とも呼ばれていました。港区文化財です。
元は増上寺の方丈表門だったそうです。1980(昭和55)年に、現在の地に移転しました。江戸時代の増上寺の建物は、朱色が主流だったのですが、これだけが高価な黒漆塗りなので目立つ門だったそうです。
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