ロボットカーを動かす
1 はじめに
学習指導要領総則第3教育課程の実施と学習評価には、次のように述べられています。
1 主体的・対話的で深い学びの実現に向けた授業改善
各教科等の指導に当たっては、次の事項に配慮するものとする。
(3) 第2の2の (1) に示す情報活用能力の育成を図るため,各学校において,コンピュータや情報通信ネットワークなどの情報手段を活用するために必要な環境を整え,これらを適切に活用した学習活動の充実を図ること。また,各種の統計資料や新聞,視聴覚教材や教育機器などの教材・教具の適切な活用を図ること。
あわせて,各教科等の特質に応じて,次の学習活動を計画的に実施すること。
ア 児童がコンピュータで文字を入力するなどの学習の基盤として必要となる情報手段の基本的な操作を習得するための学習活動
イ 児童がプログラミングを体験しながら,コンピュータに意図した処理を行わせるために必要な論理的思考力を身に付けるための学習活動
そこで、3年生でプログラミングを体験しながら、論理的思考力を身に付けるための学習活動として、ロボットカーを動かす活動を取り上げました。
2 総合的な学習の時間に取り上げる
取り上げるといっても、決められた指導計画があるわけではありません。各校で各教科等の特質に応じて、計画を独自に立てなければなりません。ポジティブに考えれば、学習指導要領に基づいてさえいれば、自由にやってよいわけです。指導者が好きなことをやれるという喜びがあります。だからこそやれるのであって、与えられたことをやるのではなく、自ら取り組もうとしていることは活動の質が違います。この点は、大人も子供も同じです。
私の場合は、「本校の3年生にはロボットカーがぴったり!」と直感しました。それを取り上げて学習活動として成立させるために、どの教科で行えばよいかを考えました。
今年はちょうど「GIGAスクール元年」ですから、やはり、総合的な学習の時間で学習用PC関連の学習活動とともに取り上げることにしました。
学習指導要領第5章総合的な学習の時間第3指導計画の作成と内容の取り扱いには、次のように述べられています。
(9) 情報に関する学習を行う際には,探究的な学習に取り組むことを通して,情報を収集・整理・発信したり,情報が日常生活や社会に与える影響を考えたりするなどの学習活動が行われるようにすること。第1章総則の第3の1の (3) のイに掲げるプログラミングを体験しながら論理的思考力を身に付けるための学習活動を行う場合には,プログラミングを体験することが,探究的な学習の過程に適切に位置付くようにすること。
3 ICT環境
本校では、Bluetoothでロボットカーとつながる、iPadが40台、ロボットカーが20台あります。
教育委員会にお願いして、ソフト(無料)も入れていただきました。
そのソフトというのは、「mBlock」と「Makeblock」です。後者は、自分で動きをプログラミングしてロボットカーを動かすソフトです。
4 まずは、「mBlock」で
「ロボットカーを思い通りに動かそう」という全体課題に対して、プログラミングを体験する必要が生まれました。そこで、次々と指示された動きをプログラミングして、ゲーム感覚でクリアしていく体験ができないかと思いました。「mBlock」は、それを実現してくれるソフトです。
3年生は、2人で1台のロボットカーを操作しています。正しくプログラミングをすると、ロボットカーが動くので、目を輝かせて取り組んでいます。
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