教員の働き方改善・改革案24
的を絞る
会議の時間が長くてイライラすることはありませんか?
共通理解という名の下に、伝え合いに終始し、自分が知ってもあまり関係ないと感じるときにそれが起きます。
しかし、教育上大切と言われては、参加をしないわけにはいきません。
会議の主催者は、もっと的を絞りませんか? 短い時間で、最大の効果を挙げるために。
今回の特集は、「職員会議をなくしたら」です。
1 職員会議とは
学校教育法施行規則第48条には、次のように記されています。
〔職員会議〕
第四十八条 小学校には、設置者の定めるところにより、校長の職務の円滑な執行に資するため、職員会議を置くことができる。 2 職員会議は、校長が主宰する。
これにより、職員会議は、議決機関ではなく、校長の意思決定のための補助機関という扱いになっています。いわゆる「できる規定」ですから、職員会議はなくてもよいのです。
2 職員会議の役割
なくてもよい会議ですが、職員会議はいろいろな役割を果たしています。
(1)校長の学校経営方針の伝達
(2)教育課題に対する対策についての共通理解
(3)児童の状況についての情報交換
(4)教育計画を実行する上での共通理解
以上が主な議題です。校長が職員の意見を聞く場として職員会議が行われているのです。
3 職員会議の問題点
職員会議を開催するに当たっては、企画委員会(運営委員会という学校もある)が事前に開かれます。それは、校長、副校長、主幹、教務、生活指導、主任等で構成され、職員会議の効率化を図っています。
しかし、企画委員会が充実すればするほど、職員会議は伝達の会になり、単調になります。なぜなら、企画委員にとって、議題内容は2度目に聞くことばかりです。企画委員でない教員にとっては、「企画委員が検討したのだから言うことはない。」という意識が先に立ちます。企画委員会でも職員会議でも同じ事を提案する教員もいます。こうして、だらだらと時間だけが流れていくのです。本当に職員会議はいるのでしょうか。
4 いっそのこと職員会議をなくしたらどうなるか
企業では、社員全員が集まって会議をすることはほとんどないでしょう。数が多いとまとまりにくくなるからです。それよりは、精鋭メンバーが集まって会議を行った方が、校長のリーダーシップを発揮させやすく、英知が生まれやすいのではないでしょうか。
では、職員会議をなくし、企画委員会だけにしたら、どうなるのでしょうか。
(1)企画委員会にかける提案は、期日までに校務用PCの決められたフォルダ(○月○日の企画委員会)に入れておく。
(2)教員は事前に提案を見ておき、意見は、提案者または企画委員に伝えておく。
(3)副校長は、提案を事前に見ておき、審議の必要のないものは、議題から抜く。(審議しないで成立とする)
(4)企画委員会を開く。PCを持って集まる。印刷物はなし。その際に、企画委員でない教員は、提案をPCで見てもよいし、他の仕事をやっていてもよい。企画委員でない提案者は、説明するときだけ企画委員会に参加する。
(5)企画委員会終了後、変わったところやポイントを、企画委員が学年に伝える。
(6)修正案をPCの決められたフォルダ(○月○日の企画委員会決定事項)に入れる。
(7)教員は、必要があれば、資料を各自印刷する。
このような流れで職員会議をなくした経験はありませんが、実現は可能だと思います。
職員会議をなくさないにしても、この考えをヒントにして、勤務先の学校の職員会議のもち方を考えると、劇的に会議の時間を減らせるのではないかと考えます。ご検討ください。
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