教員の働き方改善・改革案12
児童のために
「児童のために」という言葉は、教員にとって究極の使命です。
このことをなくして教育の発展はないと思います。
しかし、時間は限られています。あなたが倒れたら困る人がたくさんいます。
児童のために、自分や家族のために、そして、仲間を助けるために働き方改革を考えましょう。
今回の特集は、「全校朝会は校内テレビで」です。すでに実施している働き方改革推進校には、意味のない提案です。
全校朝会とは、毎週月曜日に全校児童を対象にした朝会のことです。名称は、学校によって異なることがあります。「校長先生の話」を筆頭に、生活の週目標の発表などがあります。数十年と続いている活動でしょう。
全校朝会を、私は、校庭や体育館で全員が集まってやることに今まで何の疑問をもちませんでした。
しかし、新型コロナウイルス感染症拡大により、全校朝会が一堂に会してできなくなったために、校内テレビ放送になったことで、考えが一変しました。
校内テレビ放送は、教員の働き方改革になると考えています。
小学校の朝、担任は、児童の健康チェック、宿題の点検、PCに入ってくる保護者からの連絡のチェック、場合によっては、保護者からの要請によるオンライン授業配信の準備等で目まぐるしく忙しいです。児童も手洗いや宿題提出、荷物整理など忙しいです。児童によっては、一生懸命やっても朝の活動がなかなか進みません。そのような児童にも担任は、声をかけなければなりません。不登校傾向の児童を抱えると、さらに大変です。月曜日は、前日が休みであるため、児童は落ち着かないことが多いのです。
校庭や体育館で全校朝会を行う場合は、「全校朝会があるので、集まってください。」という校内放送が入り、音楽が流れるのが通常でしょう。担任は、この音楽より前に児童を行かせようと努力します。しかし、音楽が流れたら全ての活動を停止して、児童を行かせなければなりません。
全校児童が全員揃って、静かになり話を聞くまでにはそれ相応の時間がかかります。さらに、教室に帰ってくるのにも時間がかかるのです。
追い打ちをかけるように、全校朝会が延びると、教室で停止していた仕事は終わっていませんので、どんどん先延ばしになります。1時間目に食い込むこともあります。
ところが、テレビ放送にすると、移動の時間がなくなります。担任本来の業務をする時間が増えます。月曜日の慌ただしさから解放されます。校内放送という制約があるからなのか、全校朝会が延びることがなくなり、1時間目に食い込むことがなくなりました。おそらく、雨などで全校朝会ができなくなることを恐れてたくさん詰め込んでいたのかもしれません。一定して、テレビ放送にすれば、計画的にできるのです。
全校朝会だけでなく、ほかの朝の集会活動についても、本当に全校児童が集まらなくてはいけないかどうかを判断したらいかがでしょう。一体感があるから集まった方がよいくらいの理由では集まらない方がよいです。最近はICT技術が躍進し、Google Meet等で生中継もできるようになりました。授業時間確保のためにもテレビ放送を活用したいです。
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