教員の働き方改善・改革案2
改善と改革の違い
「改善」は、「現状を肯定しつつ悪いところをよくすること」です。方法を変えることで実現します。
それに対して、「改革」は、「現状を否定し、新しくしていくこと」です。制度や仕組みを変えることで実現します。
私は、小学校教員の働き方を変えていくには、2つの面から考えていく必要があると思います。
今回の特集は、「校内共有フォルダを整理する」です。
学校でも職員室に校務用PCが教員一人につき1台ある時代になりました。ここには、共有フォルダがあり、業務に関するもの、教材等が保存されています。
ところが、その学校の共有フォルダについてのルールを知らない教員が勝手なやり方をしてしまうと、共有フォルダは荒れてしまいます。緊急だから、便利だからと言って、勝手にフォルダを作ったり、ファイルを第一フォルダの前に入れてしまったりします。特に、やっかいなのは、それを管理職や主幹級の教員がやったり、年配の教員がやったりすることです。誰も止められないまま、共有フォルダがどんどん荒れてしまうのです。やがてファイルの存在が忘れ去られ、必要な時に必要な情報がすぐ取り出せず、無駄な時間が刻々と過ぎていく状態が生まれてしまうのです。
そこで、私は、次の3点について提案したいと思います。
1 第一フォルダを10くらいにまとめる。
校務PCの共有フォルダを開いた時に、たくさんのフォルダやファイルが出てくるのは好ましくありません。なぜなら、どこに何が入っているのか全体の見通しが立てられず、時間がかかってしまうからです。
共有フォルダを初めに開いた時のフォルダの層を「第一フォルダ」という名前を付けることにします。ここでは、各学校ごとに都合のよい種別にすればよいのですが、大切なことは、10くらいの数にすることです。たくさんあると、探しづらくなります。
この状態を維持するためには、共有フォルダのルールの共通理解を図ることが必要です。教務主任等が担当となって、年度初めに簡単に説明するとよいです。
2 緊急フォルダを作る。
学校は、緊急を要することもたくさんあります。しかし、そのような時も共有フォルダのルールを守ってほしいものです。そこで、一番上に、「00緊急」フォルダを作ってみたらいかがでしょう。時が過ぎたら、担当者がここからファイルを移動したり、削除したりするためのフォルダです。
3 書庫マップを作り、フォルダに番号を振る。
学校共有フォルダの全体像を「書庫マップ」という名前を付けることにします。いわば、索引代わりです。第一フォルダの中身は、第二フォルダとなります。学校の組織・事情・実態に合わせて細分化します。
第三フォルダは、年度になるかと思います。例えば、1教務→101教育計画→R4(令和4年)というように、フォルダが深くなります。ただし、フォルダが深くなりすぎるとなかなかたどりつけなくなりますので、注意が必要です。
また、他の教員にファイルが保存されている場所を知らせたい場合には、1教務→101教育計画→R4→ファイル名というように長々と指示するのではなく、「101R4-ファイル名」とします。101の百の位の1は、第一フォルダ層の教務部を表し、十の位と一の位で第二フォルダ層を表し、次のR4で年度を表します。共有フォルダのルールが徹底されると、「101R4-ファイル名」だけで、ファイルの場所が分かります。
このように、共有フォルダを整理することは教員の働き方改革に有効に働くと考えます。
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